霞ヶ関の隠れスポット(その1)ー法務省赤れんが棟の「法務資料展示室」

桜田門駅からほど近い、旧法務省庁舎の赤れんが棟。
この3階に「法務資料展示室」がある。 

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法務資料展示室・メッセージギャラリー

展示スペースはさほど広くないが、ここには、当時の近代国家への急務に対応した司法・立法機関の変遷、法典編さんや法務行政の歴史、事件関係の資料などが展示されている。

 

 
ボアソナードが関与して作成された旧刑法草案(これは、わが国初の近代的基本法典といわれている)や、板垣退助暴漢襲撃事件の一件書類なども陳列されていて興味深い(ケースに入っているので、閲覧できるわけではないけど)。

 

 
ここに来るのは久しぶり・・。入館は無料で、特に入場者制限などはないのだが、やっぱりお役所。警備が厳重で、ちょっと入りにくい(笑。
 
外立ちの警備員の人に入館希望を告げると、専門?の警備担当者が来るまでしばしその場で待たされる。そこで、写真撮影等に関する注意事項を聞くこと3分。その後、正面左手にある館内入口まで一緒に、ていねいに案内して連れて行ってくれる。そこでさらに身柄を渡されるように、今度は女性警備員に室内入口まで誘導されるという厳重さ。
決して感じが悪いわけではないがw・・。

 

 
中に入ると、読書中の女性が、「パンフレットもどうぞ」と本を開いたまま言ってくれた(このあたりは、官庁らしい。無料ではあるが、民間展示場などの受付を想像してはいけないw。・・ついでに、この日は私一人の貸し切り状態であった)。
 

久しぶりの赤れんが棟

なお、「赤れんが棟」は、明治28年に司法省庁舎として建設され、しばらく前まで法務省の本館として使用されていた。
 
ここは、当時の官庁集中計画で現存する唯一の建物であり、戦災後に改修復元され、現在は完全に創建当時を復元したものになっている。赤れんが造りの重厚な建物は歴史をまとうようで、建築物としても非常に美しい(ここの外観は20年ほど前に、国の重要文化財に指定された)。

 

 
中の小さなドアをくぐると、大理石の柱も見事なテラスに出られる。
眼下には日比谷公園が一望でき、お天気のいい日なら、いつまでもここで心地よい風に当たっていたいという気にさせる、なぜか落ち着いた空間だ。
 
建物見学だけでも価値があると思うが、特に法務・法律関係の方には、ぜひとも一度は訪れていただきたいギャラリーである。

 

 
(なお、館内の写真は、ケース内展示物が写らなければいいとの許可を得て撮影したもの)